すがブログ

聖地巡礼とか各期のアニメ振り返りとか書きます

<2023秋>琴線に触れたアニメベスト5 & 各作品の推しキャラ

今期も振り返っていきたいと思います

 

 

▼前回

 

 

 

5位: でこぼこ魔女の親子事情

 

あらすじ(公式サイトより)

ひとり森で暮らす魔女のアリッサは、ある日人間の赤子を拾う。

戸惑うものの、ビオラと名付け、赤子を育てることにしたアリッサ。

そして16年後、ビオラはアリッサの想像を遥かに超える成長を見せ……

って、成長しすぎー!!

容姿が逆転した親子のでこぼこドタバタコメディここに登場!!

 

個性あふれるキャラクターたちが織りなす、基本1話完結型のゆるいコメディ作品。毎週安心して穏やかな気持ちで見られます。

原作はマンガで、COMICメテオにて好評連載中のようです。

失礼ながらそこまで知名度ある作品ではないので放送前は全く知らなかったのですが、1話を見てそのギャグセンスに撃ち抜かれました。

声優も結構豪華で、娘のビオラ水樹奈々だったり、ペット(?)のフェニックスが土師孝也だったり、ナレーションが花澤香菜だったりします。

 

 

EDも結構好きです。曲や映像も良いですし、間奏で次回予告を挟むというスタイルも珍しくて新鮮。

回が進むにつれて映像に登場するデフォルメキャラが増えるというオタクが好きな演出も嬉しいですね。

 

ただ、最終話のEDで突然センター下段(フェニックスの前)に現れたこいつ(↑)は誰…?(本編で見た記憶がない)(忘れてるだけかもしれない)

 

 

推し: アリッサ

出典: 『でこぼこ魔女の親子事情』12話

子供のようなかわいらしい見た目ながら、実は齢223歳の魔女であるアリッサ。娘のビオラ(16歳)がとんでもなくグラマラスに成長したため、しばしばどちらが親でどちらが子か間違えられます。

そんなアリッサですが性格は非常に心優しく、拾った子であるビオラを我が子のように愛しています。とち狂った人間やそもそも人間じゃないキャラクターがたくさん出てくるでこぼこ魔女世界において、数少ない良心であり、ツッコミキャラです。

 

 

このアニメの面白さは、アリッサのツッコミのうまさによるものが大きいのかなと思ったりします。語彙センスやテンポ感などが絶妙で、見てて心地良いんですよね…。

cvを務める古賀葵、個人的にはかぐや様や古見さん・アンジェ(プリンセスプリンシパル )など落ち着いた感じのキャラクターのイメージが強かったので、こういうキャラもうまいのか…と恐れ入りました。
(まぁかぐや様はアホモードに入ると落ち着いてはいないが)

 

 

 

 

4位: 君のことが大大大大大好きな100人の彼女

 

あらすじ(公式サイトより)

中学で失恋 100回を達成した愛城恋太郎は、高校でこそ彼女を!と願い訪れた神社で、現れた恋の神様から「高校で出会う運命の人は100人いる」と告げられる。

しかし神様いわく、運命の人と出会った人間は、その相手と愛し合って幸せになれなければ死んでしまうという......。

次々に待ち受ける運命の人との出会い—— どうする恋太郎? どうなる100人の彼女!?

 

君のことが大大大大大好きな100人の彼女、通称「100カノ」。主人公に惚れるヒロインが複数いるハーレム系アニメはよくありますが、この作品に関しては主人公が堂々とn股して全員と恋人になるというぶっ飛んだ設定で押し通してきます。

(※本来珍しい設定のはずだが、奇しくも今期は同じく主人公が堂々と二股する「カノジョも彼女」という作品も放送されるという奇跡が起きている)

 

ジャンルとしては一応ラブコメですが、ラブ:コメ=1:9くらいの割合でほぼギャグ漫画であり、巷ではラブコメ界のボーボボとまで言われています。

先ほど紹介したでこぼこ魔女がテンポとセンスで笑わせてくる系のコメディだとすれば、100カノは無駄に(?)豪華なヌルヌル作画で描かれるギャグの勢いと手数で殴ってくるタイプですね。恋愛モノというよりはギャグアニメとして見るのが正しそうです。

とはいえラブコメ作品ではあるのでヒロインたちはかわいいですし、先述の通り作画はヌルヌルです。ギャグの面白さも維持しつつ、美少女たちの魅力を最大限に引き出すんだという強い意志も感じます。

 

▼キャラデザ・総作監を務める矢野茜さんの投稿からも伝わるアツいこだわり

 

 

また、毎週公開されるアニラジも結構面白いのでオススメです。ヒロイン2人のcvである本渡楓富田美憂がパーソナリティを務めています。

 

 

 

 

推し: 院田唐音

出典: 『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』4話

お手本のようなツンデレキャラである院田唐音さん。

この作品のキャラクターは名が体を表すパターンが多いですが、特にこの子は「○○じゃないんだからね!」というTheツンデレセリフの最後の6文字を取るという天才的なネーミングですね。

 

特に好きなシーンは、顕微鏡を使って観察をする授業で「別に細胞なんか見えたってなんとも思わないんだからね!」と、細胞に対してツンデレかましてたくだり。

出典: 『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』5話

いつも狂ったムーブをしている花園羽香里にすら「何と戦ってるんですかあなたは…」と冷静にツッコまれていて死ぬほど笑った記憶があります。

 

主人公である愛城恋太郎のことが大大大大大好きな唐音ではありますが、個人的には恋太郎とではなく、同じくヒロインの花園羽香里とのカップリンクを推しています。

ツンデレで素直に気持ちを曝け出せない唐音とストレートに愛情表現する羽香里、性格も(体型も)真逆な2人はしばしば喧嘩みたいになることがありますが、この手の作品で喧嘩する2人というのは逆に相性が良いと相場が決まっています。逆にね。

 

▼なかよし

出典: 『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』2話

 

 

案の定8話では、キスゾンビと化した2人が仲良く合体技を披露するなど、相性抜群のコンビネーションを見せてきました(どういう状況?)。

 

 

なんならこの後がっつりキスまでしてます。これもう公式のカップリングだろ…

 

 

 

3位: 葬送のフリーレン 

 

あらすじ(公式サイトより)

魔王を倒し王都へ凱旋した勇者ヒンメル一行。

各々が冒険した10年を振り返りながらこれからの人生に想いを馳せる中、エルフのフリーレンは感慨にふけることもなく、また魔法探求へと旅立っていく。

50年後、皆との約束のためフリーレンは再び王都へ。

その再会をきっかけに、彼女は新たな旅へと向かうことに―。

 

 

話題性で言えば、今期最もバズった作品で間違いないでしょう。

原作は「マンガ大賞2021」や「第25回手塚治虫文化賞」を受賞し、累計部数1700万部を超える超人気漫画で、放送前からかなり評判になっていた作品です。

初回放送が金曜ロードショーの枠で一気に4話分放送されるという異例の扱いを受けるなど、かなり大きな期待をかけられているなというのは感じられます。最近は【推しの子】や薬屋のひとりごとなど、初回に一気に数話分放送する構成の作品もちょくちょく見られますね。

※ただ、推しの子は話の内容的に1話だけ放送するか3話まで放送するかで作品の印象が大きく変わってくるので、最初の3話分を一気に放送した判断はよくわかるんですが、フリーレンに関しては「初回を金曜ロードショーの枠で放送する」という決定ありきでただ2時間分のエピソード詰め込んだだけ、という感じはしました

 

あらすじだけ見ると勇者とか魔王とかが出てくる冒険ファンタジーものかな?と思ってしまうかもしれませんが、この作品はどちらかというと落ち着いたヒューマンドラマに近い気がします。

エルフが出てくる作品というと、やはり人間との寿命の違いがテーマになることが多いですが、例に漏れずこの作品もそれが主題として上がってきます。作品全体としてはゆったりとした空気が流れているものの、要所要所でどこか物悲しいというか寂寥感が漂う展開も挟まれます。

 

オープニング曲である「勇者」も、ヒンメルを想うフリーレンの曲として非常にクオリティが高く話題を呼びました。

水星の魔女の「祝福」も【推しの子】の「アイドル」もそうでしたが、YOASOBIの作るアニメソングは作品の解像度が凄まじいですね…。

 

今期で連続2クールの放送の1クール目が終わったところなので、2クール目も楽しみです。

 

 

推し: フェルン

出典: 『葬送のフリーレン』14話

オタク各位にとって、ここ3ヶ月間で最もタイムラインに流れてきた回数が多いキャラクターの1人ではないでしょうか。

去年であればSPY×FAMILYのヨルやリコリス・リコイルの千束&たきな、ぼっち・ざ・ろっくの結束バンドメンバーなどが無限に流れてきた時期がありましたが、今期は数多くの絵師の方がこの作品の絵を描いていたように思います。なんなら主人公のフリーレンよりフェルンの方が多かった気も

 

フェルンの人気が出た要素はいろいろあると思いますが、個人的に好きなポイントは目ですね。あまり表情の変化が多くないキャラクターでありながら感情が伝わってくるのは、その目が雄弁に物語っているからというのもあるのではないでしょうか。

 

▼自分の投稿遡ったら毎週のように言及してました。だいぶキモい

 

 

最近ではシュタルクとの絡みがエモくて毎週悶えてます。シュタフェル尊…

出典: 『葬送のフリーレン』14話

 



 

 

2位: 16bitセンセーション -ANOTHER LAYER-

 

あらすじ(公式サイトより)

秋里コノハは美少女&美少女ゲームが大好きなイラストレーター。

超人気絵師になることを夢見て美少女ゲーム制作会社で奮闘しているものの現実はうまくいかず……

ソシャゲ全盛期の現代に会社は傾き、コノハはサブのイラストレーターとしてモブキャラの後ろ姿を塗る日々を過ごしていた。

 

ある日、ひょんなことから過去の名作美少女ゲームをゲームショップの店主から譲ってもらうことに。

美少女ゲーム黄金時代に思いを馳せ、『同級生』のパッケージ開くと突如まばゆい光に包まれ、気づくとコノハは過去にタイムリープをしていた!

 

行きついた先は1992年!世は美少女ゲーム黎明期!

アルコールソフトという会社で働くことになったコノハは、美少女を想い、美少女を描き、美少女を創りあげていけるのか!?

 

圧倒的な美少女への愛でお送りする、ひとりの少女の物語――

『それじゃあ、始めるね!』

 

原作は「神のみぞ知るセカイ」で有名な若木民喜らが2016年のコミケで頒布した同人誌で、1990年代の美少女ゲーム開発を描いた作品でした。

アニメ化にあたって、2023年の世界からタイムスリップしてきた秋里コノハが新たに主人公として設定され、現代の知識を持ったコノハが過去のゲーム制作現場を目にしてどう動くか、というのが主題の作品にアレンジされたようです。

 

▼参考記事

 

 

タイムリープものというと、世界線の分岐やらタイムパラドックスやらで設定が複雑になることも多いですが、この作品に関してはそこまで難解な感じではなく(一部解釈が難しいキャラクターや展開はあるが)、前半は基本的に90年代の世界でゲーム制作を行うストーリーが進行していきます。

 

零細ゲーム制作会社に勤めるイラストレーター(下っ端)のコノハは、いつか有名絵師になって自分の考えたオリキャラをヒロインとした名作ゲームを作りたいという野望を抱いていました。しかし会社は小規模でチープな作品しか作ろうとせず、他の社員もみな夢を見ずに淡々と働くだけです。

誰にも相手にされず悲しみに暮れる中、偶然立ち寄った中古ゲームショップで謎の老婆に出会います。自分の話をちゃんと聞いてくれる老婆にコノハは感涙し、また来ると約束して店を後にしますが、次にその場所に来たときにはもうそのゲームショップは存在せず、いくつかのゲームソフトが入った紙袋だけが残されていました。パッケージを開いてソフトを確認すると突然光に包まれ、気づけば約30年前の世界に…

 

 

 

推し: 秋里コノハ

出典: 『16bitセンセーション -ANOTHER LAYER-』14話

やはり、本作主人公のコノハを推したいところですね。

大きな夢こそあるものの実績はなく、現状を変えたくても実際に何か行動を起こそうとしているわけではない(転職を勧められるも「怖くて無理」と発言している)彼女は、一歩間違えれば視聴者からヘイトを集めてもおかしくないキャラクター性かもしれません。

それでも魅力的な主人公として成り立っているのは、並々ならぬ美少女ゲームへの熱意を持っているという特徴の見せ方や構成、そして騒がしいキャラでありながらウザさとかわいさの絶妙なバランスを出せるcv古賀葵の演技力などによるものなのでしょう。

古賀葵についてはでこぼこ魔女のアリッサについての記述でも言及しましたが、今期はこのほかにもキミゼロの黒瀬海愛やカノかのの星崎理沙など、数々のメイン級キャラクターをこなす獅子奮迅っぷりでした。

 

 

また、タイムリープ直後に出会った少年・六田守との関係性も絶妙です。

(以下ネタバレを含むため反転)

この作品ではコノハが過去と現在を何度か往復するのですが、行き先がそれぞれ1992年・1996年・1999年とバラバラです。最初1992年で出会った時の守くんは15歳、次に1996年に行った時は19歳、1999年では23歳ということになります。

一方のコノハは変わらず19歳のまま何度も時空を移動します。これはつまり、同じカップリングなのに年下・同年代・年上とすべてのパターンのシチュエーションが矛盾なく成り立っているということになります。

さらに物語終盤にはもう1つ別のパターンが生まれます。

3回目のタイムリープ(1999年)の際に、その時代においては革命的なゲームを作ってしまったために、以降の歴史が大きく改変されるという事象が発生します。現在に帰ってくると街の風景が元いた世界とは大きく変わっており、また本来あったはずの名作ゲームがすべてなかったことになっていました。様変わりした世界と、それがすべて自分の行動のせいだという事実に混乱・困惑するコノハの前に現れたのは、現在の時空を生きる守くん(46歳)でした。

46歳と19歳の組み合わせ、メジャーではないものの確かに需要あるカップリングだと思います。それもただ年齢差があるというだけでなく、一方は31年前から知ってる、一方は出会い自体はつい最近、というアンバランスさがまたエモいですね…。

 

※注:公式ではあくまでゲーム制作仲間でありタイムリープの秘密を知っている者という関係に過ぎず、明確に恋愛描写があるわけではない

 

 

 

そういえば序盤で頻繁に出てきた「どん底のぞこだぁ〜〜〜」という謎のセリフ、何回か聞いてるうちに結構好きになってきたんですけど、後半は全然言わなくなりましたね…アレはなんだったんでしょう…

 

 

 

 

 

 

1位: 星屑テレパス

 

あらすじ(公式サイトより)

人とのコミュニケーションが苦手な女子高生の小ノ星海果は、自称宇宙人の明内ユウと出会い、なんと宇宙を目指す約束をする。

そして副学級委員長の宝木遥乃や不登校気味の雷門瞬たちとの出会いの中でロケットを作ることになり──

女子高生たちがロケットを作って宇宙を目指す"青春ロケット"ストーリー!

 

今期の覇権アニメとさせていただいた星屑テレパスは、「まんがタイムきらら」原作のアニメ、いわゆる「きらら枠」の作品です。

きらら系の作品といえば、ちょうど1年前の秋アニメとして放送されて大ヒットした「ぼっち・ざ・ろっく」が記憶に新しいかと思いますが、この作品も同じくらいヒットするだけのポテンシャルを秘めていると思います。つくづくFOD独占見放題配信なのが悔やまれる…

 

出典: 『星屑テレパス』6話

 

主人公の海果は極度のコミュ障ゆえに自分の居場所を見つけられず、自分の気持ちが自由に伝えられるような世界を求め、漠然と宇宙に行きたいと考えていました。そんな時に宇宙人と自称するユウと出会い、記憶を失って宇宙に帰れなくなった彼女のためにも本格的に宇宙を目指し始めます。

そこからクラスの副学級委員長の遥乃や勝気な性格でメカニック知識豊富な瞬らを仲間に加え、「ロケット研究同好会」を結成してロケット作りをスタートさせました。話が進むにつれて大会に出場するようになったり、キャラ間の意見が対立したりと波乱もあり、各登場人物の葛藤や挫折がきっちり描かれます。

序盤は「あ〜なるほどね、これが今期のきらら枠ですか」と俯瞰するような気分で見てましたが、途中から各キャラの人間味の描写に深みが出てきて、どんどん引き込まれていきました。

 

▼毎週月曜22時26分(リアタイ視聴後)に星屑テレパスを讃えるbot

 

 

 

推し: 宝木遥乃

出典: 『星屑テレパス』2話

主人公・海果らが所属するクラスの副学級委員長であり、ロケット研究部の優等生枠(?)である宝木遥乃さん。温厚な性格で社交性もあり、誰に対しても優しく接する聖母のようなキャラクターです。

一方で意外とノリも良く、他のキャラクターのボケや奇行に乗ってきたりします。

 

攻撃的な性格で周囲とうまく馴染めず、不登校気味だった雷門瞬ともすぐに打ち解けましたが、この組み合わせもいい感じです。瞬はなんやかんや常識人なので、意外と勢いでボケる遥乃と相性が良いのかもしれません。

 

(以下ネタバレを含むため反転)

一見欠点のない人間に見える遥乃にも、実は抱える悩みがあるということが10話で明かされます。

モデルロケット選手権で惨敗を喫したショックから学校に来なくなった瞬をみんなが心配するシーンで、普段は口にしないような弱気な言葉をつい漏らしてしまった遥乃。それを隠すためにその場を去ろうとするもユウに引き止められ、ようやく少しずつ本音を話し始めます。

 

幼少期、一緒にピアニストを目指そうと約束していた友人が、コンクールの後にピアノを辞めてしまうという出来事がありました。自分が夢を持ったばかりに友人が入賞できず、結果的に夢を奪ってしまったと思い込んだ遥乃は、それ以来自分の夢を持つことを恐れ、夢見る人を応援し支える立場であり続けようとしました。

それゆえに、瞬もその友人同様に夢破れて挫折してしまうのではないかと考え、選手権優勝を真剣に目指していたロケット研究部の中で自分が少し引いた立場で見ていたことを明かします。勝ちも負けも関係なく、どんな結果でも平等に尊い価値があるはずだと、そうあってほしいと彼女は信じていました。

 

これは8話の時点での遥乃と瞬の会話でも言及されていた内容で、「誰かを負かすことだけが勝利の条件だとは思いません。結果によらずその過程で何かを得たのなら、それは貴重な一勝です」「嫌いなものはありませんよ。結果も過程もこの世界にあるものは皆特別ですから、私はすべて否定しません」と遥乃は語っていました。

絶対に勝たなければいけないと自分を追い込む瞬のプレッシャーを和らげるための言葉ではありましたが、今思えばこれは遥乃が自分自身に課した縛りから出てきた、「そうあらねばならない」と自分に言い聞かせる言葉でもあったことがわかります。実際、瞬に「嫌いなものが一つもないなんて、そんなの本気で好きになれるものが一つもないのと同じだろ」と反論され、それに返せていませんでした。

 

夢見る人を応援したいという気持ちに偽りはない一方で、ただ応援するだけでは本当の意味で同じ目標に向かう仲間にはなれない、悔しい気持ちを共有することも傷ついた友人に声をかけることもできないと悟ります。

初登場時からずっと遥乃の首についていた、自分を縛る枷のメタファーとしてのチョーカーが外れる描写とともに、宝木遥乃は自分も夢の当事者となり、ロケット研究部のみんなと対等になることを決意しました。

 

 

社交的で誰とでも仲良くなれるという性格でありながら、実は悩みを抱えていて内心自分に強い縛りを課しているキャラクター(例: ごとよめの中野四葉・ぼく勉の古橋文乃・俺ガイルの由比ヶ浜結衣など)がわりと自分の性癖なので、遥乃はかなりクリティカルヒットです。

 

 

 

おまけ

いつものように、作品自体はベスト5に入らなかったものの好きだったキャラを挙げときます。

 

テラコマリ・ガンデスブラッド(ひきこまり吸血姫の悶々)

出典: 『ひきこまり吸血姫の悶々』1話

ひきこもり生活をエンジョイしていたにも関わらず、なぜか突然帝国軍を率いる『七紅天大将軍』に任命されたコマリことテラコマリ・ガンデスブラッドさん。

本当は虫も殺せないような弱々の少女ですが、それがバレると部下に下剋上されるため、あたかも最強であるかのようにハッタリを張り続けないといけなくなりました。

コマリの正体を知っていてなお彼女を溺愛しているメイドのヴィルや、なんやかんやコマリを崇拝している部下たちに囲まれながら、七紅天大将軍としてハチャメチャな日々を過ごしていく様子が描かれます(わりとシリアスな展開もあります)。

 

コマリの何が推せるかというと、とにかくかわいいという一言に尽きます。文句のつけようがない美貌、正体がバレないようにするために虚勢を張り続ける様子、すべてが愛おしく、作中のキャラと同様にコマリンコールが鳴り止みません。

 

▼コマリン!コマリン!

 

そんなコマリ様の魅力を知ってみたい方は、とりあえずOP映像を見てみると良いでしょう。だんだん推したくなってきますね。

(普通に曲も好き)

 

 

 

 

東堂葵(呪術廻戦)

出典: 『呪術廻戦(渋谷事変)』45話

ここまで散々美少女キャラを挙げておきながら、最後の最後でまさかのチョンマゲゴリラで面食らった人もいるでしょう。でもやっぱり、こういうめちゃくちゃ狂ってるのにめちゃくちゃ強いキャラ、好きなんですよね。禪院真依の言葉を借りれば「しっかりイカれている」キャラです。

こんな脳筋キャラみたいな見た目と言動しておいて、戦闘中は相手を冷静に分析し、不義遊戯とかいう超トリッキーな術式を完璧に使いこなしてわりと頭脳的な戦い方するのも良いですね。

 

44話、虎杖の心が折れて絶望的な状況に立たされた場面で、颯爽と東堂葵が現れた時の安心感は計り知れませんでした。単純な戦闘力の強さだけでなく、精神的に虎杖を鼓舞できるキャラクターという意味でもここは東堂葵以外にいないという感じでしたね…

出典: 『呪術廻戦(渋谷事変)』44話

 

 

どうしようもない鬱展開が続く中、脳内イメージとはいえ突然高田ちゃんのスタンド(?)を召喚して戦い始める東堂葵、あまりにも面白すぎました。

視聴者サイドの空気すらも完全に塗り替えてしまう芸当、これは五条悟でも真似できないでしょう…

出典: 『呪術廻戦(渋谷事変)』45話