前期の記事↑に続き、今回も好きなキャラを中心に琴線に触れたアニメを振り返っていきます
5位: 江戸前エルフ
あらすじ(公式サイトより)
東京都中央区月島。江戸時代より400年以上の歴史を刻む『高耳神社』(たかみみじんじゃ)。祀られたるそのご神体は、異世界から召喚され、すっかりひきこもったエルフでした。
ご神体のエルフ・エルダに仕えるのは、高耳神社15代目巫女の小金井小糸。現代文明とオタク趣味をエンジョイするエルダに振り回されながらも、彼女が教えてくれる江戸の文化に胸をときめかせ、連綿と紡がれる月島の人々とエルダのつながりにほっこり。
でもやっぱりこのエルフ、ぐうたらすぎる!しかも他の神社のエルフ&巫女コンビまで現れて……!?
江戸と令和をつなぐゆったり下町コメディ、始まります。
エルフという存在が出てくるものの、ファンタジーな設定はそこだけで、基本的には月島にある神社を舞台にした日常系作品。
怠惰な生活を送るエルダと、それにツッコミを入れる小糸を中心とした1話完結型の穏やかなストーリーで、安心して視聴することができます。作画も安定しており演出やテンポ感も良くハイレベルな作品という印象を受けました。
▼3話まで見終えた時の感想ツイ
江戸前エルフ、たいへんよい pic.twitter.com/AXxG4QJsFD
— すが (@reverse_concept) 2023年4月21日
(以下、大きめのネタバレ含むため反転)
先ほど書いたように「基本的には」日常系の作品ではあるものの、エルフという設定である以上は「人間との寿命の差」という避けられないテーマが出てきます。
5話のラストなど、時折それを匂わせながらも核心には触れない感じで進行していましたが、6話でついにそこに踏み入りました。
50年に一度の神事である、東京で一番高い場所から富士山を臨み江戸の厄除けを祈願する「富士遙拝の儀」としてスカイツリーを2人で登っていくという回ですが、途中で富士山という名前の由来の話題から竹取物語の不老不死の薬の逸話に繋げ、寿命の話がチラつきます。
そして儀式の終盤、最高到達点にたどりつきます。それより先は神体のみが入ることを許される"神域"です。神域を前にして、小糸は心の中で『エルダとは最後まで歩けないんだ…』と気づき、自分はその場に留まろうとしました。
が、エルダは小糸の手を取ると、『いいじゃないか。もう少し一緒にいてくれよ。』と彼女を神域へと連れて行きます。
この言葉が儀式についてだけ指しているわけではないのは言うまでもないでしょう。江戸前エルフにおけるベストシーンだったと思います。
推しキャラ: 小伊万里いすず
出典:『江戸前エルフ』10話
実はエルフを御神体として祀っているのは月島の高耳神社だけではなく、大阪にある廣耳神社や金沢にある麗耳神社など各地にあります。麗耳神社はハイラというエルフを御神体としており、その巫女が小伊万里いすずです。
第一印象はぶっきらぼうで、浪費癖のあるハイラに冷たく当たる巫女という感じでしたが、実は写真集を作るほどハイラのことを激推ししており、心を開いた相手にはハイラについて熱く語ったのちブロマイド写真をプレゼントするほどの酔心っぷりです。
外面はツンとしていながらも中身はちょろい系のキャラにcv市ノ瀬加那がハマりすぎてますね…
この手のキャラにcv市ノ瀬加那をあてたの名采配すぎる pic.twitter.com/H6y8PjF6iC
— すが (@reverse_concept) 2023年5月26日
4位: スキップとローファー
あらすじ(原作漫画の公式サイトより)
岩倉美津未、今日から東京の高校生!
入学を機に地方から上京した彼女は、勉強こそできるものの、過疎地育ちゆえに同世代コミュ経験がとぼしい。そのうえちょっと天然で、慣れない都会の高校はなかなかムズカシイ!
だけど、そんな「みつみちゃん」のまっすぐでまっしろな存在感が、本人も気づかないうちにクラスメイトたちをハッピーにしていくのです!
田舎育ちの少女が進学を機に上京して都会の高校へ…!というのは王道とも言えるイントロダクションですね。
登場人物たちは、どこにでもあるような平凡な学生生活を送りつつ、些細な(といっても本人たちにとっては真剣な)悩み事を抱えたりしながら日々過ごしている高校生。平凡であるがゆえにリアルで解像度の高い描写や、そこから生まれる爽やかなエモさがこの作品の魅力と言えます。
個人的に好きな要素は、オープニングテーマ「メロウ」との親和性です。
↑は須田景凪氏の公式MVで、動画単体としても1つのショートストーリーとして非常に完成度が高いので是非一度見ていただきたいところではありますが、スキップとローファーという作品とリンクさせて聴くとまた新たな情趣を感じられることでしょう。
(以下、大きめのネタバレ含むため反転)
9話を見た後に改めて歌詞を読むと、この曲が志摩聡介の目線を描いた曲であることがわかります。
放課後のシーン、文化祭についてキラキラと楽しそうに語る美津未に対し、過去に起こったある事情から高校生活を純粋に楽しむことができない志摩は『俺は資格がないから立ち止まってしまうだけで…躊躇いなくまっすぐ進んでいける君らのほうが…ずっとまぶしくて…遠いよ』と心の中で呟きます。メロウの一節『眩しくて 眩しくて 僕は目を逸らしてしまう』と重なった瞬間でした。
イケメンで、誰からも愛されているように見える、それこそ他人から眩しいと思われる存在かに見えた志摩が、自分にはない純粋さを持っている美津未に強い感情を持っていることがわかります。この時点でそれが羨望なのか、尊敬なのか、恋慕なのかはわかりませんが…。
※ちなみに作曲者の須田景凪氏も、この曲を「志摩君目線の美津未ちゃんを描きたいと思って」作ったことをインタビュー記事で明言しています
推しキャラ: 江頭ミカ
出典:『スキップとローファー』6話
先述の通り、この作品に出てくるのは等身大の人間を描いたようなキャラクターが多いですが、中でもミカは特に、良くも悪くも人間味がある人物と言えます。
そもそも主人公の美津未に近づいたのも、クラス1のイケメンである志摩と仲良くしていたのを見たからというのがきっかけですし、5話では美津未が人の良いところに着目しているのに対しミカは人の悪いところに着目してしまっている、という描写がありました。
さらに8話では、結月が中学時代に人間関係がうまくいっていなかった話を聞いて、育ちが良くスペックも高い結月を疎んじた側の気持ちを理解してしまったりします。
一般的に、この手のキャラは主人公サイドと敵対ポジションにいるか、あるいは改心した上で仲良くなるという流れを踏むことが多いような気がします。が、ミカはこんな考え方をしてしまう自分を嫌悪しつつも、(少なくともアニメで放送された範囲では)大きく変わることはありません。それでも、なんやかんやで美津未たちと良好な関係を築けています。
多少こういう考えをしてしまうことは自然で、ある意味健全なことと言えるかもしれません。ましてや高校生という多感な時期ですから、悩んで苦しんで進んでいくのもまた人間味でしょう。
そんなことを思わせてくれるようなキャラクターでした。
3位: 君は放課後インソムニア
あらすじ(公式サイトより)
文化祭の準備中、教室の隅で居眠りしていた中見丸太はクラスの女子に頼まれて天文台まで段ボールを取りに行く。その天文台は女子天文部員の霊が出ると噂になっている場所だった。
いわくつきの天文部も今は活動しておらず、倉庫として使われている天文台に入っていくと、そこには廃棄されたロッカーの中で眠る少女がいた。その少女は、丸太のクラスメイトの曲伊咲。丸太と伊咲は同じ悩みを抱えていることを知る。
ひょんなことから出会った男女が、少しずつ距離を縮めて行くというオーソドックスなボーイ・ミーツ・ガール作品ですね。不眠症という共通点をきっかけに出会った2人は、眠れないという悩みを逆手に取り、天文部として活動することになります。
ちなみに舞台は石川県の七尾市で、程よい田舎(失礼)で雰囲気も良く、作品のエモさをさらに引き上げるのに一役買っています。先日聖地巡礼にも行ってきました。
序盤から良い感じではあったものの、特に終盤の夏合宿編に入ってからのエモさが凄まじく、11話はあまりの良さに撃ち抜かれてしばらく何もできなくなってしまいました。
▼クリティカルに心を撃ち抜かれるキモ・オタクの図
(以下、大きめのネタバレ含むため反転)
2人が不眠症になったのはそれぞれ理由があり、伊咲についてはその理由が7話の花火大会後の一幕で明かされます。
伊咲は生まれつき単心室症という疾患を持っており、幼い頃は入退院を繰り返していました。手術に成功し、現在は普通に日常生活を送れるほどまで回復したものの、寝ている間に心臓が止まってしまい二度と目が覚めないんじゃないかという不安から、不眠症になったという経緯がありました。
一方の丸太が眠れない理由はこの11話で語られます。それは幼い頃、寝ている間に母親が家を出て行き、二度と帰ってこなかったという出来事でした。自分が寝ている間に何か酷いことが怒るのではないかという不安から、不眠症になってしまったというわけです。
どちらも自身の不安を語る辛い独白にはなりましたが、前者では丸太が言葉で、後者では伊咲が行動でそれを一掃しました。あまりにもエモすぎる…
推しキャラ: 曲 伊咲 (まがり いさき)
出典:『君は放課後インソムニア』11話
やはりメインヒロインである曲伊咲が最強でした。伊咲の魅力はいろいろありますが、1つ挙げるならその距離感でしょうか。
もともと明るい性格で友人も多い伊咲ですが、他人とあまり関わらない丸太に対しても最初から結構距離近めで接します。
序盤の時点でもうわりとカップルみたいな雰囲気ではありましたが、後半の合宿編ではもはや彼女通り越して新妻みたいなムーブしてるのが印象的でした。
▼風呂上がり曲伊咲(ぐうかわ)
出典:『君は放課後インソムニア』10話
実は伊咲の友人の蟹川も結構好きなタイプのキャラで、いつも蟹川のぐうかわシーンについて視聴後に言及しようとしてたんですが、毎度毎度伊咲がそれを塗りつぶすレベルのメインヒロインムーブを見せてくるので…
前半でカニちゃんしか勝たんとなっていたが、後半の曲伊咲さんがバチエモでたまげた pic.twitter.com/4t7C5l4oW0
— すが (@reverse_concept) 2023年6月3日
第2位: 【推しの子】
あらすじ(公式サイトより)
「この芸能界せかいにおいて嘘は武器だ」
地方都市で働く産婦人科医・ゴロー。
ある日"推し"のアイドル「B小町」のアイが彼の前に現れた。
彼女はある禁断の秘密を抱えており…。
そんな二人の"最悪"の出会いから、運命が動き出していく―。
話題性で言えば今期最も反響が大きかった作品ではないでしょうか。動画工房は流石の作画力で多くの視聴者を魅了しましたし、YOASOBIによるオープニング曲「アイドル」はyoutubeであっという間に2億回再生を超えました。
さらには1話から90分拡大スペシャルを放送したり、様々なコラボキャンペーンを行ったりと、制作会社もかなり力を入れてるなというのは伝わってきましたね…
もともと原作も「かぐや様は告らせたい」で有名な赤坂アカと「クズの本懐」などで有名な横槍メンゴがタッグを組んだ漫画として話題を呼び、確かな面白さで人気を博してジャンププラスで好評連載中の作品です。良い原作にコストをかけてクオリティの高いアニメにすれば順当に人気が出る、というのは鬼滅の刃や呪術廻戦など近年のジャンプ作品の流れになりつつありますね。
自分はかぐや様がめちゃくちゃ好きな作品なので、推しの子も当然そのうち読もう読もうとは思っていたのですが、なんやかんやで先延ばしにしているうちにアニメ化が決まり、じゃあアニメで初見にするか…となって、簡単なあらすじ以外は全然知らない状態で1話放送を迎えました。
これだけオタクフォロワーがいる環境で、今日まで推しの子のネタバレ踏まずにアニメ1話見られたの幸運かもしれん
— すが (@reverse_concept) 2023年4月12日
結果、1話の展開に圧倒されることになりました。そりゃ初回90分スペシャルにするわな、という…。それだけで完成された1本の映画みたいな感じでしたね。
どうあがいてもクリティカルなネタバレになるので詳細は伏せますが、そこまでがプロローグで2話からが本編、って感じになっていきます。
推しキャラ: 有馬かな
出典:『【推しの子】』10話
「10秒で泣ける天才子役」というキャッチコピーで有名な元子役の有馬かなさん。身も蓋もない言い方をしてしまうと「オタクが好きな属性盛りまくった美少女」ですね。
口が悪くすぐイキってしまうが根は真面目な努力家というお手本のようなギャップ、芸能面でのプライドの高さゆえに弱みを見せない姿勢、主人公にツンツンした態度を取ってしまうが本当は好き、そして持ち上げられると断れないちょろさ…
人気が出そうなキャラとしての完成度が非常に高く、素直に推さざるを得ません。
有馬かな、完成度高すぎん? pic.twitter.com/Ods3o0AAzX
— すが (@reverse_concept) 2023年5月10日
ちなみに次点で黒川あかねさんですね。もっとギスギスしてほしい(邪悪)
出典:『【推しの子】』11話
1位: 機動戦士ガンダム 水星の魔女
あらすじ(公式サイトより)
A.S.(アド・ステラ)122――
数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。
名は、スレッタ・マーキュリー。
無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。
こちらも大きな反響を呼んだ作品ですね。「話題になっているから気になるけど、ガンダム全然知らんしなぁ…」と思って見てない方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です。自分も水星の魔女を見るまではガンダム関連の作品に一切触れたことがありませんでした。
何十年も前から続くシリーズで前提知識が必要な印象があったため、最初は視聴しておらず、周りの盛り上がりを感じてとりあえず追いかけ始めたという感じですね。
ガンダム1ミリも知らんけど水星の魔女見てもええか?
— すが (@reverse_concept) 2022年10月22日
ガンダムのうち「宇宙世紀」シリーズは同じ世界線で繋がっているので別作品の知識もあった方が楽しめるパターンですが、それ以外はシリーズごとに独立しているので特に事前知識は不要だと有識者に教えてもらいました。
つよつよ作画が織りなすハイクオリティロボットアクション、散りばめられた伏線が回収されていき衝撃の展開を迎えるストーリー、それぞれ色んな過去やしがらみを背負いながらも必死に行動するキャラクターたち、そして主人公であるスレッタ・マーキュリーとミオリネ・レンブランの関係性…注目ポイントは枚挙にいとまがありません。
推しキャラ: グエル・ジェターク
これまで散々美少女キャラを挙げてきましたが、ここにきてグエル先輩を推させていただきます。まぁ序盤は実質ツンデレヒロインみたいなもんなのでセーフ(?)
1話から主人公の対立ポジでイキリ散らかすというTheかませみたいな登場の仕方をしたグエル。案の定スレッタに決闘で敗れたばかりか、ガンダム史上最速の3連敗を喫したことを公式の総集編で煽られたり、寮から追放されてキャンプをしている様子が映ったり、徐々にネタキャラとしての色も濃くなっていきます。
ただ、そこからは本当にいろんなことがありました…。中盤以降に彼の身に起こったことをすべて詳らかにするととんでもないボリュームになるのでここでは割愛しますが、挫折を知り、世界を知り、そして自分のやるべきことを知ったグエルは再び立ち上がり、もはや主人公と言っても遜色ないキャラクターへと成長を遂げます。
グエル・ジェターク、お前が主人公だ
— すが (@reverse_concept) 2023年4月23日
▼全然関係ない話ですが、公式twitterで公開された表情集がギャグマンガ日和の「シール」の一幕に酷似していると自分の中で話題に
完全にこれやん https://t.co/RUXEpq05wT pic.twitter.com/wqDYXwbaVG
— すが (@reverse_concept) 2023年4月27日
おまけ
前回の記事同様、惜しくも作品自体はランクインしませんでしたが、推せたキャラについて書いときます
木之下 茜 (山田くんとLv999の恋をする)
出典:『山田くんとLv999の恋をする』3話
彼氏に誘われてネトゲを始めるも、そのネトゲで彼氏が浮気しフラれてしまった不遇な女子大生、木之下茜。そんな彼女が同じギルドの山田(他人にあまり興味がなくコミニケーションをとろうとしないが、イケメンでプロゲーマー)に恋をしていくお話です。
個人的に、茜の魅力はその豊かな表情差分にあると思っています。もともと陽の者といった感じで人当たりも良いのですが、わりと感情をストレートに出してくるので見ていて楽しいですね。
喜怒哀楽取り揃えヒロイン、良い pic.twitter.com/YOu13T4pHv
— すが (@reverse_concept) 2023年4月23日
あと1話から部屋着として謎の「とんこつ」Tシャツを着ていたり、クソデカビールジョッキでガブガブ飲んで酔い潰れたりしてるのもポイント高いです。
▼クソデカビールジョッキと謎のとんこつTシャツ
出典:『山田くんとLv999の恋をする』1話
cv水瀬いのりもかなりハマってる印象。どうでも良い話ですが、親友キャラがcv大西沙織で、同じギルドの主要メンバーとして加隈亜衣が出てくるので、いのりっくまねる大西沙織の4人中3人が揃ってて笑いました(惜しくも佐倉綾音は出演ならず)。
杠 (地獄楽)
出典:『地獄楽』12話
「行くと二度と生きて帰ってこれないと噂される謎の島から"不老不死の仙薬"を持ち帰れば無罪放免になる」という条件を突きつけられた死罪人たちが、監視役である処刑執行人とペアになってその島へ向かう、というのが地獄楽のストーリーで、その死罪人の一人がこの杠(ゆずりは)です。
主人公である死罪人・画眉丸と執行人・佐切のペアにフランクに話しかけて共闘を提案するなどコミュ力高いギャルみたいな面を見せる一方で、裏では計算高くドライに物事を捉えています。
殺し合いで次々とキャラクターが脱落していくストーリーということもあり、序盤であっさり消えちゃうのかなと思っていましたが、意外にも(?)画眉丸たちと行動を共にして、重要な役回りを担うようになります。
◥◣#地獄楽 登場人物⑤◢◤
— 『地獄楽』公式 (@jplus_jigokurak) 2023年3月6日
杠
cv.#高橋李依
"傾主の杠"という呼び名を持つ、くのいち。
鷺羽城侵入騒動を起こし、家臣を一人残らず制圧した。
その性格は冷酷で強か。
▼#MAPPA 描き下ろしの
新規キャラクターイラストが到着! pic.twitter.com/n6TTTUD6or
cvを担当する高橋李依は、今期ほかにも推しの子のアイ・このすばのめぐみん・おとなりに銀河のちびちゃん・カミカツのダキニなど数々の作品で主要キャラを担っており、八面六臂の大活躍という感じでしたね…。
(以下、重大なネタバレ含むため反転)
杠の監視役である山田浅ェ門仙汰は真面目な性格で、対照的に自由奔放な杠に振り回されている…という風に劇中では描かれます。
劇中、仙汰がに惚れているかのような描写がありましたが、それは少しだけミスリードで、実際は羨望や憧れに近い感情を抱いていました。
幼い頃は画家になりたかった仙汰ですが、代々処刑執行人の家系である山田家に生まれてしまったためにそれは許されず、人を殺したくないという気持ちを押し殺しながら首を切り続けていました。自分に嘘をつき、苦しみながら生きていた仙汰にとって、他人には嘘をついても自分には嘘をつかない杠の姿はまぶしく映ったようです。
終盤の戦闘シーンで、仙汰は杠をかばって致命的なダメージを負います。杠の持つ薬を使えば助かる可能性があるかもしれないという状況でしたが、彼女はその薬を仙汰ではなく、味方陣営で最強の戦力である士遠に使うという選択をしました。
一見、序盤からペアとして行動を共にしていた仙汰を見捨てる非情な振る舞いにも映ります。しかし、先述のように仙汰が自分に嘘をつき続けていることを見抜いていた杠は、彼をその苦しみから解放し、楽にしてやりたいという思いを持っていたようです。仙汰は憧れの人の腕の中で、静かに息絶えることとなりました。
基本的には冷酷でドライな性格ではありますが、その中にも人を想う心を持つ、絶妙なバランスで成り立っているキャラクターでした。